歯科衛生士は、歯科医院の看護師的存在です。歯科医師の診療補助はもちろん、歯科医師の指示に従い、患者の歯や口腔に薬をつけたり、歯石を除去したりするのが仕事です。
　 患者の口腔衛生指導や、カウンセリングなども行います。診療中は、患者の横につきそって歯科医師の介助をしながら患者の状態に気を配ります。

歯科衛生士になるためには、短大や専門学校などの養成施設を卒業し、国家試験に合格することが条件です。
　 似たような職種に歯科助手がありますが、国家資格として保証された歯科衛生士が、歯石を除去するなど患者に対して診療機材を行使することができるのに対し、歯科助手にはそれができず、歯科医師の介助・受付会計業務などが仕事の内容となります。給料などの待遇において、歯科衛生士に比べて不安定な要素があるといえるでしょう。
　 歯科衛生士の活躍の場は、診療所と病院が圧倒的です。ほかの就職先として、保健所・保健センターや、企業の歯科診療室、器材製作会社などがあります。

歯科技工士は、歯科医師の歯の治療に対し、入れ歯やさし歯、かぶせ物、矯正装置などを作成する専門家です。歯科医療技術の進歩、義歯や充填物を作る材料や器材の発達によって、高い技術と知識を持った歯科技工士が求められています。
　 非常に精巧な作業が要求されるため、手先の器用さと優れた造形能力が不可欠です。こつこつと物を作ることが好きな人に向いています。

歯科技工士になるためには、専門学校などの養成施設を卒業し、国家試験に合格することが条件です。
　 歯科技工士の勤務先は、歯科医院や歯科技工所、総合病院の歯科診療室がほとんどです。ほかに歯科機材メーカーなどがあります。
　 資質として、細かい作業をこつこつ続けられることが求められます。また歯は一人一人形はもとより色も違います。微妙な色の違いを認識し、その色と形を正確に造形する能力は、芸術的ともいえます。
　 高度な技術を要する歯科技工士の需要はますます増加の一途をたどっています。